みかんのこと

みかんのこと

竹本農園のみかん

竹本農園のみかん

おいしいみかんが出来るわけ

みかん畑は日高川の北側に位置し、園地は南向きの日当たりの良い地形。太陽の光を遮るものがなく1日中太陽の光が降りそそぐ絶好の立地です。みかん栽培に適した土壌と水はけの良い斜面を利用した段々畑で、みかんを栽培しています。みかんの味わいが濃厚で甘みと酸味のバランスが取れたとってもおいしいみかんに仕上がります。内皮も薄く食味も抜群のみかんです。

竹本農園の1年

竹本農園の年間スケジュール

摘果(6~10月頃)

みかんの摘果

6月から10月まで温州みかんの摘果をします。その年の天候やみかんの木の状態によって、花がたくさん咲く年、少ない年があります。たくさん花が咲きみかんの実が多くつき過ぎるとみかんの木の体力がもちません。「これはたくさん実をつけ過ぎた!」とみかんの木が自分である程度実を落とす(生理落果)のですが、それだけではまだまだ実が多く、一つ一つの実も大きく成長出来ません。そうして無理をして疲れ果てた木は、翌年少ししか花を咲かす事が出来ないのです。みかんの負担を減らし、毎年できるだけ多くの実をつけてもらうためにも摘果はとても重要な作業です。

みかんの摘果

夏場に行う大変な作業ですが、竹本農園が誇る『最強摘果ガールズ』が摘果をおこなっています。まずは大きな傷がついてしまってる実、それからほかの実に比べて成長出来ていない小さい実。一箇所に何個もギュウギュウと固まっている実は変な形になるので間引きをします。あとは上を向いていたり、木の幹から直接なった実も落とします。日当たりを確認したり、あきらかに美味しくなりそうにない実も同様です。それを瞬時に判断して次々に手で落としていくわけです。多い年は園内を3周くらい回ります。暑い時期ですのでとても大変な作業ですが、皆で汗をかきながら仕事をしています。

液肥散布と防除(3~11月頃)

みかんの液肥散布と防除

みかんの木を大切に、病気や害虫から守り、頑張って美味しい実を育てて貰うために、年に数回液肥散布と必要最低限の防除(消毒)を行います。竹本農園は山の斜面の畑が多いので、スプリンクラーを完備しています。毎年気候も違い、発生する病気や害虫も様々なため、天気予報とにらめっこしながら、タイミングを計りながらおこなうとても難しい作業となります。

収穫(11~12月頃)

みかんの収穫

完熟にこだわり、早生みかんは実を確認しながら11月末から収穫をスタートします。首にテボと呼ばれる収穫用のかごを下げ、ハサミを持ち、一つ一つ丁寧に収穫していきます。普段は実をそっと持ちながらハサミを入れますが、手が届きづらいみかんや、木に登っていて片方の手はみかんの木につかまっていなければならない時などはハサミを持った手で片手採り。そして軸が長いとコンテナや箱の中で隣のみかんを傷つけてしまいますので、丁寧に軸を2度切りします。

みかんの収穫

背の高い木に登っての収穫や斜面に脚立を立てての収穫はとても大変です。みかんは自然落果、摘果により選び抜かれます。さらには、台風や害虫などの自然の脅威や、サル、イノシシ、鳥などの鳥獣被害にも耐えなければなりません。そうして残った果実は大切に大切にコンテナの中へと収穫されていきます。収穫をするときの楽しみのひとつは「おやつタイム」。温かいコーヒーと甘いお菓子でホッと一息、体力を充填します。みかん畑にはテーブルはありませんが、青空の下、最高の景色の中で休憩します。冷たい手もコーヒーカップで温めて作業に励んでいます。

選果と出荷(11~12月頃)

みかんの選別と出荷

収穫したみかんが入ったコンテナから選果機へ入れていきます。まずは登りエレベーターで上昇。軽くブラシがかけられ、回っているドラムの上をとおりながら、小さい順に2Sから2Lサイズまでサイズごとに分かれて下へ落ちます。そうして貯まったみかんをコロコロと転がしながら、傷ついた実など最終選別をして、箱に詰められていきます。竹本農園のみかんはノーワックス。自然のつやでピカッと光ります。

みかんの選別と出荷

5キロの箱、10キロの箱を運びます。コンテナは20キロもあるので、足腰が辛い作業になります。けれど、一年かけてここまで来たのだから、無事に箱に収めて、立派に送り出してあげなければと言う思いで頑張ります。そうしてみかんたちは、関西、関東の市場。各青果店、個人のお客様へと発送され、皆さまのお手元に届けられます。

土壌検査(1月頃)

みかん畑の土壌検査

収穫が終わると、数か所畑の土をとり、土壌検査へ回します。その結果を見ながら石灰をまいたり、足りないものを補います。みかんの木と相談しながら翌年に向けて土を作っていきます。


入野みかんについて

入野みかん

和歌山県日高川町入野(にゅうの)地区では当初、甘夏を栽培して成功し、そこから温州みかんの栽培に移り変わってきました。清流といわれる日高川沿いに面した南向きの日当たりの良い地形です。段々畑は水はけもよく、みかんの味が凝縮されとても甘くなります。ただ甘いだけのみかんと違い、甘さの中にみかんらしい酸味が程よく残り、濃厚な味が入野みかんの特徴です。

南方熊楠のゆかりの地

南方熊楠の故郷

『入野よいとこ 朝日をうけて きよきながれを みてくらす』、『きよきながれの めぐみを享けて 入野みかんは 味がよい』。ここ和歌山県日高川町入野は和歌山県の植物学、菌類学者として有名な南方熊楠の父の故郷で、親交のあった人物が詠んだ詞。